やはり消えたGIDA

昨日(5/18)、VOLLEYBALL NATIONS LEAGUEに登録された男子バレー日本代表メンバーが公開されました。
https://www.volleyball.world/en/vnl/2021/men/teams/jpn-japan/team_roster

ポジション別に見ていくと以下の通りです。※敬称略
OP 清水邦広 大竹壱青 西田有志
OH 福澤達哉 石川祐希 高梨健太 大塚達宣 高橋藍
MB 小野寺太志 山内晶大 李博 高橋健太郎
S 藤井直伸 関田誠大 大宅真樹
L 山本智大 小川智大

このメンバーが公開される前日に、バレーボールマガジンの記事で、中垣内男子代表監督の取材記事が掲載されていました。この記事中で「ネーションズリーグでは大学生2人と高梨健太に期待していると述べた」とあるのを読んだ時に、「ああ、やっぱり柳田は外されたな」と確信するにいたりましたが、とうとうそれを現実として突きつけられました。

五輪メンバーは12人です。そして男子日本代表メンバーの候補の中には、絶対に外されない選手が3人います。一人は主将である石川祐希選手。そして何かにつけ「五輪経験者」と呼ばれ「友情物語」がついて回る清水邦広・福澤達哉両選手。このうち石川・福澤選手はOHで、五輪メンバーのOHが人数の関係から4名になるだろうことからすると、実質的に残された枠は2つしかないわけですよ。そこへ上記の監督コメント、「大学生2人と高梨健太に期待」と言われたら2つの枠をこの3人が争うんだな、としか解釈できなかったわけです。

また以前の記事ではぼかしていましたが、実は主将交代の時点で「ああ、柳田は戦力構想からは外されたんだな」と思っていました。外された理由が公になることはないのでしょうが、個人的には以前の記事に書いたことなどの様々な「大人の事情」が根底にあるのではないかと邪推しています。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大がなかなか収まらない関係で東京五輪の開催が危ぶまれる状況となっています。しかし無事に開催されたとしても、日本男子代表は本当に大丈夫なんでしょうか。12人のメンバーのうち、五輪という舞台を知っているのは二人だけです。しかも今回はただの五輪ではなく、地元開催なのです。余計に大きなプレッシャーがかかるのは明らかです。そういったときには、チームのメンバーをしっかりとまとめて引っ張っていくだけのキャプテンシーを持つ選手が必要になるはずです。

あくまで個人的な評価になりますが、柳田選手こそそれが出来る選手だとみています。現主将の石川選手は通常の状況なら十分主将としてやっていけるのは間違いありませんし、選手としての能力だけをみれば柳田選手より上だと評価していますが、それでも周りの選手をまとめて引っ張っていくという点においては一歩譲るというか、柳田選手はその点で特別なものを持っていると思っています。

付け加えるなら、現在の男子バレーで勝つために必要とされる大きな要素の一つはビッグサーバーです。ゴールデンウィーク中に開催された中国との「東京チャレンジ2021」では石川選手も柳田選手もいなかった関係でビッグサーバーは西田選手しかおらず、男子日本代表のサーブが弱かったのは試合をご覧になった方ならおわかりだと思います。それだけに、たとえレギュラーでなくともピンチサーバーとして出てきてエースを決める、そんな柳田選手の姿を東京五輪で見たかったという思いが今も消せません。

本当に、今回のことは残念でなりません。