男子バレーボール、無観客決定!

昨夜からの報道でご存じの通り、東京オリンピックは首都圏の一都三県で行われる競技について無観客とすることが決定されました。当然、有明アリーナで行われる男子バレーボール競技も無観客となったわけです。

開催地として東京が選ばれるまで、自分が生きているうちに夏季オリンピックが日本で行われることは想像したことがありませんでしたし、ましてやそこで世界と戦えるような面白い方向性を持ったバレーボールをする日本代表が戦う姿を見られるとも思っていませんでした。

ところが東京は開催地として選ばれました。そして2015年に柳田・石川両選手が日本代表メンバーとして頭角を現してきてからは、日本の男子バレーボールは明らかに旧態依然とした状態から世界レベルに向かって進み始めました。これは石川選手のように早くから海外に行ってプレーし、そこで学び身につけたことを代表で還元するプレーヤーの出現も大きく影響しているのは間違いないでしょう。それでも個人的には柳田選手という、最終的にオリンピック代表からは外れたものの、戦術理解度という意味では恐らく今でも日本の選手の中でずば抜けたレベルにある選手がチームを引っ張ってきたことが一番大きく影響したと考えています。

そのため、東京オリンピックの男子バレーボールチケットに当選したときにはものすごく嬉しかったですし、またその後、試合日程が発表され自分のチケットで日本代表チームの試合が複数回見られることがわかったときには、本当にわくわくしていました。そしてもちろん、日本代表以外でも世界最高峰の戦いがオリンピックという舞台で見られる、そのことが心底楽しみでした。

それがまさかこんなことになろうとは・・・。言っても仕方のないことですが、現在のワクチン接種ペースをみるに、せめてあと1~2ヵ月ワクチンの接種開始が早かったら状況はかなり違ったものになっていたのかもしれません。

夏季オリンピックの日本開催というまさかの出来事が起こらず、また日本の男子日本代表が2014年頃のように特に未来を感じさせるものがなかったなら、今回の無観客にここまでがっかりすることもなかったでしょう。しかし東京開催の決定、日本代表の進化という以前には思いもよらなかった2つの現実により期待がふくらんでいただけに、それが観戦できないという喪失感もとてつもなく大きいものになってしまいました。おわかりになる方は多いと思いますが、手に入れられると思っていなかったものを目の前にぶら下げられ、手を伸ばして届きそうになったところで取り上げられるというのは、最初から与えられないよりも精神的によほどきついですよね。

とはいえオリンピックの開会式は2週間後。それまでに少しでも気を取り直して、世界最高峰の戦いが繰り広げられる男子バレーボール競技と、その中で戦う日本代表の姿を目に焼き付けたいと思います。