開幕2連勝!!

いよいよ東京オリンピックが始まりました。直前までの人事のゴタゴタ、拡大が続く一方の新型コロナウイルス感染症と不安要素はつきませんでしたが、開会式でドラゴンクエストの序曲が鳴り響いたときには一気にそういったものが吹き飛び、体が震えました。

ブログ主の世代は、小学生の時にアタリの家庭用ゲーム機が出回りはじめ、ブロック崩しからスペースインベーダーそして後にはパックマンといったアーケードゲーム、さらに中学~高校の頃にファミコンでスーパーマリオブラザーズやドラゴンクエストとゲームの進化・普及とともに成長してきたのです。それゆえ「テレビゲーム」というものが、どれほど「くだらない」「時間の無駄」「有害だ」といわれ続けてきたか、ある意味では身をもって知っている世代です。それだけに、それが様々な背景的事情の産物であったにせよ、オリンピックという世界的な舞台で「ピコピコ」の音楽が使われたことは本当に感無量でした。

それはさておくとして、男子バレーボール日本代表が開幕から2戦連続で勝利しました!
29年ぶりの勝利!!初戦は恐らく勝てると踏んではいたのですが、やはり実際に勝てると嬉しいものですね。しかもストレート勝ち。第1セットでセッターの関田選手がカメラマン席で脇腹を打ったときはかなり心配しましたが、その後を見ると特に問題なさそうでホッとしています。
そして本日(7/26)のカナダ戦。このカナダ、一昨日に世界の強豪イタリアと戦い惜しくも敗れはしましたが、フルセットにもつれ込む大接戦を展開するほどの実力者です。バレーボールファンならご存じの方も多いと思いますが、日本が属する予選プールAは、実力的にはポーランドとイタリアがトップ2、その後が日本、カナダ、イランの争いになっています。決勝トーナメントに進むためには4位までに入らなければいけませんから、なんとかカナダとイランには勝ちたいところだったわけです。そしてそのカナダに勝利!イランがポーランドにフルセットの末に劇的な勝利を収めていますのでこれで一安心というわけにはいかなさそうなのが厄介ですが、とにかくカナダからの2勝目でかなり大きく前進できました。

試合内容を見ると、日本のブロックは相変わらずもろいものの、VNL2021から登場した高橋藍選手の活躍が目を惹きます。つい先日ナショナルチームでのデビューを果たした選手が、あそこまでやれるものなのでしょうか。カナダ戦でも、バックセンターから見事な通称「ヌガペ」と呼ばれるプレーでブロックを引っかけ、石川選手にノーマークで打たせるなど、技術もさりながら落ち着きという意味でも素晴らしいプレーを見せていました。ちょっと大物すぎやしませんか?
※これがその「ヌガペ」のシーン


こちらは2019年のワールドカップでの石川選手のプレー(1:14~)

大学時代の石川祐希選手のプレー(1:19~)
https://youtu.be/865mYkn5-Fo?t=79

一つだけ今後に向けての不安要素があるとしたら、やはりリリーフ・サーバーではないでしょうか。カナダ戦は第1セットこそ取られてしまいましたが、第2セット以降はそれほどギリギリまで追い詰められることなく、先行して試合のペースを自分たちで握れていた時間がほとんどでした。しかし明後日のイタリア戦、そしてその次のポーランド戦は優位に試合を進めることがかなり難しい相手です。

劣勢の時に、局面を打開するために打てる策のうち、もっとも効果的なものは何でしょうか。いろいろな考え方があるとは思いますが、ブログ主は現代のバレーボールにおいてはビッグサーバーだと考えています。カナダ戦でも李博選手がリリーフ・サーバーとして起用された場面がありました。確かに李博選手のサーブは素晴らしいものがあります。会場で実際に見てみると実感してもらえると思いますが、「え?あれがジャンフロ?」と思うぐらいのスピード、威力があります。とはいうものの、やはりスパイク・サーブとはどうしても差があります。結局、李博選手がリリーフ・サーバーとして登場した場面は、カナダにサーブをきっちり処理されてサイドアウトを取られてしまいました。

もしあの場面、柳田選手のスパイク・サーブだったらどうなっていたんでしょうか。今日の場合は結果は変わらなかったかもしれません。しかしこの後のイタリア戦・ポーランド戦は相当苦戦することが予想されます。その時にコート内の雰囲気を変え、相手優位の状況を突き崩す強力な一撃としてのサーブがほしい場面はきっと来るでしょう。

この先も男子日本代表には頑張って勝ち進み、メダルとまではいかなくてもまずは決勝トーナメント進出を果たしてほしいと思っているだけに、ここぞという場面で起用すべきビッグサーバーがいないことが勝負を決定づけたりしないか、とても気になっています。杞憂に終わってくれればいいのですが。